いまだ絵では迷い続けている
二次元(アニメやゲームとか)の絵を半分やめているのは、描けば描くほど理想から遠ざかっている気がしているからなんですよね。
いつからでしょうね・・・。最低限の仕事は当然こなせますし、対応力という意味では向上していると思うのですが、まったくもって「これだ!」というものが見えない。
自分自身で好き勝手絵を描く分には、まだ大丈夫だとは思うのですが・・・仕事においてはね・・・本当に納得いかないことが多くて、いまだに悩み続けております。
たとえば一つの立ち絵を描くにしても、人間の身体ってすごいエネルギーの塊なんです。
重心一つ取るにも、そこには完全なる力の流れがあって、完璧な一つの流線が存在しています。それに加えてキャラクターならば、それぞれに特徴があって、たった一つの瞬間を捉えた動作についても魅力がなければなりません。
これが連載物の絵とかならば、描くたびに馴染んできて、キャラクターをより深く理解するごとに魅力が出ると思うのですが、仕事で描くのは一回限りのことが多くなります。
そうなるとどうしてもね・・・まあ、それ以前に単純に画力も足りないし、自分が求める領域に達していないんですよね。
で、これはもう駄目だろうという段階にまでなったので、積極的に描くことをやめてしまっている状態ではあります。
諦めたというか・・・なんかもっとこう、素直にダイレクトに力を表現したいな、という想いが強くなって、そうなると美少女系という特定の形式を求められるものでは、私自身が納得できなくなったのですね。
そうなんですよね。美少女系って、どうしても一定の形式が存在します。そこが狭苦しくて、どうしても思い切り描けない。
スレイブサーガも、もっとダイレクトに自分を表現したい気持ちが顕現したものです。だからあれだけ魅力が出たんだと思います。
正直、自分自身としては小説のほうが向いている気もしますが、表現媒体の一つとして絵も捨てるわけにはいかないので、こうしてまた向き合わねばなりません。
・・・難しい。本当に難しい。たった一本の線とて、これほど難しいのです。
私たちが普段何気なく見ている雑草一本にさえ、膨大な遺伝情報や脅威の生命力が宿っていることを考えれば、難しいのは当たり前なのですが・・・
難しい。
この一言に尽きます。
とりあえず納得することは不可能なので、素直な気持ちで向かい合い、楽しみ(苦しみ)ながら最善を尽くすしかありませんね。
自分の好きなものばかり表現していると、どうしても硬質化していくので、苦手なものや難しいものに挑戦しないと成長はありません。
これも修練ですね。がんばります。
そんな感じです。
ではまた。