園島義船、ぷるっと企画の活動日誌DX

ぷるっと企画の活動日誌。
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ロストスフィア、面白いよ。が、惜しい。

 ロストスフィアの簡易初期レビューです。


【PS4】ロストスフィア
【PS4】ロストスフィア
スクウェア・エニックス
2017-10-12
TVゲーム


 物語の内容や、作品そのものについては、どんな作品でも賛否両論ありますので、あまり触れないでおきます。ただ、最初から展開は若干早いものの、まあ、王道の流れで進んでいきますのでご安心ください。


 なので、主に昔のRPGが好きだった人に向けて~という面から見てみましょう。簡易レビューなので、ほんの触りですけど。



 雪のセツナをやっていないので、方向性についてはこの作品だけを見て判断するしかないですが、


 気持ち的にFF6くらいを踏襲しているのかな?


 という雰囲気です。


 普通に「敵にスロウの効果を与える」とかがあるので、明らかにFFを意識しているのでしょうね。


 戦闘がセミアクティブ方式なので、コマンドを押しているときは止まりますが、それ以外は進んでいきます。これはやはりFFを連想させますね。


 まあ、販売がスクエニなので何の問題もないのです。



 まず最初に述べるべきは、ムービーのないRPGとしては、ほぼ完成している、ということ。


 プレイしていて、「あれ? こんなに抵抗なく自然にやれるプレステのRPGって、PS2以来、久々じゃないか?」


 と普通に思いました。


 最初は、何気なくやり始めたわけですが、正直PS3以降、初めてRPGをやっている気分になりました。とにもかくにも、最近のRPGは、ほとんどアクションRPGなんですよ。アクションRPGをRPGと呼ばないでほしいと思うくらい、苦手なんですよね。RPGは、やはりRPGであってほしいです。


 現在、今までのRPGは、ほぼDSに吸収されているので、せいぜいドラクエくらいなものです。ただ、ドラクエのPS4はあんな感じなので、私は酔ってしまって駄目でした。


 3DS版は楽しくやれたので、やはりPS4として存在しているRPGとして、こういったものはとても貴重です。


 DSには、特殊なものを使わないと大画面でできない、という大きな弱点があります。そのためにスイッチを販売したのでしょうが、それはそれで違う問題を発生させています。PSPのように、別売りコード一つでテレビ出力可能にするのが一番でした。まあ、今はHDMIなので、DSにぶっさすのはちょっと無理かもしれませんが・・・。



 ストーリー、アイデア、目の付け所も悪くないです。もっと自由性を高めれば、また違った楽しみもあると思いますし、そのままでも悪いとは思いません。


 私は定価で買っても、希少性を考えればまったく損をしたとは思わないものだと思います。


 全体的に綺麗ですし、特にストレスなく進みます。街での移動速度とか気にする人もいるようですが、昔のRPGってのは、街をうろうろするものです。その中でギミックを増やせば、あの頃のわくわく感を思い出せるかもしれません。


 しかも、現在の値段を考えれば、損どころか十二分に得をするものだと思いますよ。



 さて、良い面はいくらでも言えますが、気になる面があるのも事実。継続して作ってほしいと思うからこそ、物足りない面も色々と考えてみましょう。


 ほぼ完成されていますが、とにもかくにも惜しい。あと一歩踏み込んでくれれば、もっと高い評価を受けられたのに、と思ってしまいます。



〇キャラの個性について


・キャラがデフォルメのみで登場するので、顔や個性がわかりにくい
・デフォルメキャラは、けっこう動いて感情表現をするが、ステータス画面のキャラ絵も小さく、個性が伝わってこない。
・現在レベル10程度ですが、ムービーがないです



 これはけっこう気になったところです。せっかく2Dキャラの絵を使っているのならば、もっと全面的に出しても良いと思います。たとえば、会話の際に、重要人物については2Dの絵を出してみるとか、どこかで顔という面を強調したほうが、キャラの個性がわかってよいと思います。


 せっかく声優さんの声が素晴らしいのに、戦闘以外ではしゃべらないので、それももったいないと思います。


 アーカイブ(データベース)があるので、そこで補足はされていますが、2Dキャラの絵は見られないのです・・・。もったいないです。


 今の時代、RPGツクールでさえ、なかなか高性能なRPGが作れます。



RPGツクールMV 紹介PV第一弾


 また、同人でも簡単に声優さんをつけることができます。一線級の声優さんには及ばずとも、レベルの均衡化によって、かなりレベルの高い人も相当数います。同人でも、普通の会話に声優をつけることができるのです。


 スクエニから出すのならば、そのあたりは問題ないでしょう。予算の都合があるのかもしれませんが、同人でできて企業でできない、というのは、問題があります。


 あえてしなかった、と思いたいですが、正しい判断かどうかは微妙なところです。たしかにボイスを嫌う人はいますが、現在そういった人は少数派です。少数派をターゲットにしたら、こういった結果になるのは当然かもしれません。


 これはプロセスを逆にして、個性が強すぎて結果的に少数派にしか受けない、というのが本来の流れだと思います。個性を薄くした結果、少数派に属してしまうのは哀しいことです。



 また、ムービーがないです。これは世界観を伝える上で、現在のゲームでは重要な側面です。現在というか、


 もう二十年前のFF7ですら、それなりのムービーがありました。



FF7 movie ~神羅ビル脱出~


 もし、昔のRPGという面(スーファミ、初期のPS1)にこだわってやっていないのならば、それは少しもったいないです。


 それと、私が個人的に提案するのが、


 これにPCエンジンの方向性を踏襲してくれないか、ということです。


 つまりは、場面場面でしっかりと2Dアニメを入れるわけです。あるいは、静止画を入れたってよいのです。ただ、そこをしっかりとアニメ絵でやるのが重要です。



天外魔境Ⅱ 『はまぐり姫』戦 FAR EAST OF EDEN [PS2版]


 本当はPCエンジン版がよかったのですが、PS2版のほうがデフォルメキャラの雰囲気が同じなので、なんとなくこれを出してみました。さらに一瞬ロードがあるところも同じですw



PS2 天外魔境Ⅱ 絹(鬼怒)覚醒シーン


 うん。これでPS2ですからね。PCエンジン版でも



[PCE] 天外魔境2 お絹 ブチキレ(覚醒)シーン比較 [GC PS2]


 というか、PCエンジン版、最高ですね。腕をもぎとるシーンまであるとは・・・。これとPS2を融合させてくれないものでしょうか。



 セツナ系は、たぶん「切ない」とか「儚い」という世界観をイメージしているので、あえてムービーを入れていない可能性がありますが


 透明で綺麗な空気感=キャラの希薄さ、ではない


 ことが重要です。


 綺麗な世界観を維持したまま、キャラの個性を出すことは可能です。美麗なアニメ、あるいは綺麗で癖のないキャラを、存分と表現すればよいのです。


 たしかにFF6の時代も、あれだけで個性を強く感じていたのは驚異的ですが、あれは世界観がぐっと惹きつける強い(ある意味で残虐)だったので、それ単体でも個性を感じることができます。


 世界が綺麗だと、そのぶんだけ個性が出しにくいのです。そこはしっかりとフォローしてやらないといけません。


 たとえば、私の十二英雄伝は、個性あるキャラが多いですが、それはああいう時代だからです。一方のアニマルアイランドなどは、もうキャラの個性という意味では死んでいます。だからこそ、主人公を「あなた」と称して、空気にしています。後者の方式はノベルやアドベンチャーでは有効ですが、RPGにすると引きが弱くなります。


 それにしても、天外魔境Ⅱが濃すぎますね。私が一番好きなRPGかもしれません。



 一番気になったのは、ここくらいですね。



 あとは戦闘くらいでしょうか。


 私はFFのアクティブRPGが苦手です。ドラクエのようにじっくり考えたいタイプです。が、こういうものだと思えば、苦手な私でも、そんなに悪くはないです。多少慌しさがありますが・・・。


 それと戦闘面では、移動と攻撃範囲というものがありますが、移動に制限がないので、そのあたりに多少違和感があります。多少の効果はあるものの、範囲という以外に戦略性がないわけです。


 一時期主流だったAP制度にして、移動と行動に制限をつけるか、あるいは昔の升目を使用して、戦闘にSLGの要素を取り入れるのも手です。



【プレイ動画】 アークザラッドII (Arc The Lad II) Part 2


 私は好きなんですけどね、こういうタイプ。


 ただこれをやるとテンポが悪くなりますし、戦闘自体が長くなりがちです。そこはオート機能を取り入れれば対処できるのですが、好みは分かれますね。


 おそらく、戦闘のテンポを重視した結果、こういう感じになったのでしょう。


 クロノ・トリガーとか、こんな感じでしたっけ? まあ、そっち方面だということですね。



 キャラの個性や世界観をもっと強調すれば、さらに良いものになりますし、固定ファンはできると思います。私自身、シリーズで出るなら、またやりたいです。全体的には素晴らしいので、ぜひ続けてほしいです。


 できる範囲で全力を尽くすというのは、かなり重要なことです。制限することで売り上げが下がってしまっては意味がないので、昔のRPGの良さを活かしつつ、魅力を引き出すことで高い評価が受けられると思います。






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