作品は本当に面白い
改めて、作品とは人生であることを思い知ります。
なぜ創り続けるかといえば、それしかできないから。愛が、愛することしかできないのと同じく、生きることそのものが創造だからです。
目を瞑ると、さまざまな情景が映し出されます。私にとっては、目を瞑った世界こそが本当の世界です。何かを作るのも、そこで生み出されたものを書き出していく作業にすぎません。
そして、幸せだなぁ、と感じます。
愛していると感じます。
ずっと作品を作っていられること。できれば、そこに自由があること。自分を表現すること。それが望みなのだと改めて知るわけです。
思えば、今がそういう時間。とても静かに作品に打ち込める時間。いろいろな人に感謝しながら、自分自身の喜びと一緒に、みんなに楽しみをプレゼントしてあげたい。
ちょっとした楽しみであっても、それがその人にとっては人生を支えるものかもしれない。あるいは、何かのきっかけになるかもしれない。ほんと、人生というのはふとしたことで浮き沈みのきっかけになるものです。
そして、人生というのは、美しくあろうとすることが美しいのです。今のアメフトの問題とかを見ていても、組織に染まった人たちに哀れみを感じます。これは、どの組織でも同じですが、公の組織になればなるほど硬質化が酷くなります。
思考の硬質化、というべきでしょうか。
これは作品でも同じで、私が今スレイブサーガを書いているのも、それを解消するためです。自分の中、あるいは十二英雄伝で凝り固まった心を、少しずつ柔らかくしていく作業です。要するにストレッチです。
ただ、組織に埋もれてしまった人は、自分が何をやっているかわからなくなりやすいようです。私もそういうのが嫌で、できるかぎり個人でいるようにしています。
そのほうが正直で自由であることができるから。
自分に正直に生きるのは、今の社会では難しいことですね。社会の価値観、誰かの価値観を植え付けられ、強要される世界。その中で自分を表現するのは難しいことです。
ただ、その中でこそ魂は燃え立つのです。
美しい世界とは、ただ何もしなくても美しいわけでないのです。抑圧された中、あるいは絶望の中で立ち向かうからこそ、その光で美しくなります。
そうした鋼の翼をもって、嵐にも負けない強さを抱き、自由に羽ばたきたいものです。
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「十二英雄伝」 小説家になろう